鎮守の森は,神社を囲むように存在した森林。
鎮守の森の森林植生は,その地域の本来の植生,いわゆる原植生を残している。周辺の自然が破壊されていることが多い現在では,鎮守の森が,かつてのその地域の自然を知るための数少ない手掛かりとなっていることが多い。
そのような意味から,日本の森林生態学では鎮守の森は重視され,よく調査の対象とされる。宮脇昭によれば「鎮守の森」は国際植生学会では学術用語として用いられるという。
1995年の阪神大震災,2011年の東北大震災を経験し,人間はその土地の環境に適した植物群生と共存することが何よりも大切であることを知った。古くからある鎮守の森から学び,本物の森を壊さず,ふるさとの森を増やしていくことが今,求められている。 |
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