HSTの画像にとらえられたのは,われわれから4000光年離れたおおいぬ座にある惑星状星雲NGC 2440である。画像の中心にある白く明るい点は,白色矮星で約20万度もあり,もっとも高温の白色矮星の1つとして知られている。
星の最期の姿である惑星状星雲は,天の川銀河に多数存在している。われわれの太陽も50億年後には燃え尽き,惑星状星雲になる。
この蝶ネクタイのような複雑な星雲の構造から,この星が物質を決して一定ではなく,きまぐれに放出していることがわかる。噴出のたびに,物質が異なる方向へ吐き出され,このような形となった。星雲にはちりも豊富で,その証拠に中心の星からは長く暗い縞模様が伸びている。
星が吹き出した物質は,元素によって異なる波長で輝く。この画像は,ヘリウムに対応する青,酸素に対応する青緑,水素および窒素に対応する赤でそれぞれ撮影したモノクロ画像を重ねたものである。
HSTの「広視野/惑星カメラ2(WFPC2」が撮影した。 |
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