超新星残骸
カシオペアA
2006_08_29
 カシオペアA(Cas A)は,超新星爆発によってできた。 我々の銀河系中の超新星爆発で,最も新しく形成されたものである。このハッブルのイメージは,星の粉砕された複雑な構造を示す。この画像はハッブルの掃天観測用高性能カメラ(ACS)を使用して,2004年12月に得られた18のイメージを合成したものである。
 明るく繊維状の部分と,塊りの多い星の残骸が見られる。 残骸の巨大な渦は,超新星突風からの衝撃波で,できたものである。 ガスの破片の様々な色は,化学成分による。 明るく緑のフィラメントは酸素に富んでいる。赤と紫に見えるところは硫黄が多い。そして青はほとんど水素と窒素からなる。
 Cas Aのような超新星は,それ自身の重力の重みで崩壊する大質量星の爆発によるものである。 その後,宇宙空間へその外層を吹とばす。 約340年前に爆発したと考えられる。Cas Aは比較的若い。
 ハッブルは,急速に拡大するフィラメントの変化を測定し,超新星残骸の膨張殻は約3,000万Kの温度を持ち,4,000km/sという速度で膨張を続けていることがわかった。
Hubble