このイメージは,2003年にACS(掃天観測用高性能カメラ)が4波長で撮影した画像と,WFPC2(広視野/惑星カメラ2)が1波長で撮影した画像を合成したものである。中央に写っている青い天体が小マゼラン雲の中にある超新星残骸,1E0102.2-7219(E0102)である。小マゼラン雲は天の川銀河の伴銀河で,きょしちょう座の方向21万光年の距離にある。
E0102の位置で星の死,すなわち超新星爆発が起きたのは,およそ2000年前と考えられる。まだガスは広がり始めたばかりである。
一方,画像の右上に広がる赤紫色の星雲は大規模な星形成領域,N 76である。E0102からN 76の端までの距離は50光年。わずかな距離をへだてて,星の生と死が存在している。N
76の中ではかつてE0102に存在したような巨大な星が誕生しているのかもしれない。もしそうだとすれば,数百万年後にはこちら側で超新星爆発が起きるとかんがえられる。 |
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