M101は,われわれから2,500万光年離れた,おおぐま座に位置する渦巻銀河である。銀河円盤の直径は17万光年で,我々の銀河の約2倍である。少なくとも1兆個の星があり,陽と同じような恒星だけでも1千億個存在するだろうと考えられている。その外見から「回転花火銀河」の別名をもつ。銀河の腕ではまさに爆発的に星が生まれている。水素の巨大な分子雲から生まれた高温で青白く若い星の星団が,腕に沿って分布している。
このようにM101は星々が密集しているが,円盤は薄く,奥の銀河がいくつも透けて見えている。HSTは幾度もM101に目を向けてきた。その目的は実に様々である。宇宙の膨張率を求めるため,星形成領域における星団の形成を研究するため,強いX線源の正体を知るため,青色超巨星を探すため等。合成に使われたのは,1994年から2003年にかけてHSTが撮影した画像と,ハワイ・マウナケアにあるカナダ-フランス-ハワイ望遠鏡、キット・ピーク天文台の0.9メートル望遠鏡、アメリカ国立光学天文台の画像で,青、緑、赤(赤外線)の三色のフィルターで撮影したもの。 |
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