M27は「あれい状星雲」という愛称で親しまれている有名な天体で,1240光年離れたこぎつね座の方向にある。青色は酸素原子に特有の波長の光に対応しており,緑は水素,赤は硫黄や窒素に対応する。
左上にある星雲の中心星に向けられた指のように見えるものや,孤立した雲のように見えるものなど,さまざまな形をした結び目のような構造が見られる。1つずつの大きさは太陽から冥王星までの距離の数倍程度で,地球3個分くらいの質量が含まれている。
これらの結び目のような塊状の構造は,星雲の高温部(電離ガスが分布しているところ)と低温部(中性ガスが分布しているところ)の境界面でできていると考えられる。密度の濃いガスやチリの塊は惑星状星雲の進化の早い段階で形成され,惑星状星雲が進化し広がっていくのにしたがって形を変えていく。環状星雲(M57)など他の惑星状星雲でもこのような塊状の構造が見つかっているので,研究者たちはこの構造は惑星状星雲に共通したものだと考えている。(AstroArts) |
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