車内から見た奈半利線
2012_10_19
 今年の7月に東北にぶらっと行った。
 三陸鉄道は,2011年の3月11日の東北大震災で大きな被害を受けた。映像や報道写真で見ると,停車していた列車が流されたりし,多くの人が亡くなった。逆に線路の部分が周囲よりも高かったので,命を守ることもできたところもあった。
 宮古から久慈までの北リアス線は一部を除いて(田野畑−小本)4月1に復旧した。しかし,いまだに南リアスは全面復旧のめどはたっていない。
 後免−奈半利線は太平洋に面した海岸と平行して通っている。リアス式海岸ではないけども,雄大な太平洋を見ながらの旅は三陸鉄道に似ているのではないかと思う。
 北リアス線はリアス式海岸をトンネルを通して,また,やや高台を通りながら運行していた。それにもかかわらず,最大遡上高40mの津波の被害を受けた。
 三陸海岸は青森県南東端から宮城県の牡鹿半島までの総延長600km余りの沈降してできたリアス式海岸。陸前高田から三陸町にかけては,リアス式海岸が途切れている。そのために南リアス線は標高の低い所を通っていた。奈半利線によく似ている。
 奈半利線は1965年に工事がはじまり,1981年に工事が凍結され,長期間にわたって建設途中の高架橋や盛土が放置されたままになっていた。車で室戸に行く時に見かけたあの光景である。
 2002年,日本鉄道建設公団建設線最後のAB線として開通した。
 三陸鉄道の津波を受けた姿を見て,奈半利線が今世紀前半にも起こると考えられている南海地震とその津波に対して,どのような役割があるのか考えていけたらと思う。
 
奈半利線の各駅の高さ
後免 後免町 立田 のいち よしかわ あかおか 香我美 夜須 西分 和食
14m 13m 16m 18m 7m 5m 14m 4m 10m 10m
赤野 穴内 球場前 安芸 伊尾木 下山 唐浜 安田 田野 奈半利
5m 10m 9m  8m  4m 17m 9m 10m  5m  4m
三陸海岸の主な駅の高さ
田老 宮古 山田 大槌 釜石 大船渡 高田 気仙沼 南気仙沼 清水浜 志津川
11.3m 3.8m 2.5m 8m 6.7m 2.1m 2.3m 19.0m 1.2m 8.3m 1.4m
南リアス線の清水浜トンネルと清水浜駅(8m)
 香長平野を貫く奈半利線。左は三宝山,右に行くと高知龍馬空港。海岸から三宝山まで高い所はない。この高架の高さが15m前後
 
のいち駅(標高18m)
マンガのキャラクターつきの列車
 
手結のトンネルを抜けると・・
そこは海だった
西分駅
 
和食駅
 
展望デッキつきの列車(時間帯による)
赤野駅
 
左 安芸ドーム
 
安芸駅
 
伊尾木川
 
奈半利川の鉄橋を渡ると終点奈半利
高知−後免間はJR 後免−なはり間は黒潮鉄道。列車は同じですが,運転手さん,車掌さんは変わります。
時刻表